No.058 おいしさ、たまごのチカラ

 便-No.058(2007年3月24日号)

  おいしさ、たまごのチカラ


2007/2/7、BBSにて話題になったよーに、飼料原料:トウモロコシがたいへんなことになっています。 アメリカ主生産現地には燃料向け製油工場が多数出来、本来の当該地域の飼料用トウモロコシは、他地方から逆移送してこなければならない状態とか・・・・。 多少の作付け増加は見込めるものの、中国向け輸出増も含め、とても需要増を満たすほどはないよーです。 このまま中国向け輸出・製油需要が増大すれば、極論すれば、アメリカからの日本の畜産向けトウモロコシが ゼロ になる・・・・・  まぁ、そこまではいかないでしょうが、需給がタイトになることは確実なよーです。 すでにトウモロコシ相場は高騰を続け、たかたまに限らず日本の畜産経営を圧迫しています。
こうした現状に対し、エコフィードと称して古米の使用、飼料用米の開発、食品残さの利用等がさかんに研究されていますが、実用にはもう一つ説得力・現実味が弱いよーです。
また、たかたま飼料の最重要原料の一つである純良魚粉もパニック状態です。
発展に伴い食生活の向上 → 食肉需要の増大 → 畜産業の拡大、ということで隣国中国が飼料用魚粉を世界中から高値で買い集めているよーです。 その結果、日本の商社が、中国の方が高値で売れる、ということで日本向けに輸入した魚粉までもを中国へ持っていってしまう、という現象がおきています。 当然国内では逼迫、というよりパニック状態。 価格も昨年比2倍を超え、さらに高騰中。 多くの飼料メーカーはこうした現状に対応するため、高値の魚粉の使用を控え、というよりも使用を止め、100%、脱脂大豆等植物性蛋白を使用しているメーカーも多いよーです。

コンピューターによる栄養計算ではそれでも目標の栄養数値が達成出来、産卵成績(数量)も魚粉を使ったモノに比べ遜色ないそーです。

こーした状況の中、市販の配合飼料も4月から値上げに踏み切るよーです。 しかし、この値上、たかたまが考えるより思いのほか小さい!! おそらく前述のよーに、最新の家禽栄養学・コンピューターを駆使し、人工のアミノ酸等で補いながら、産卵のための必要最低限の栄養・最低のコストを強力に追求した結果なのでしょう。

  しかし、、、、
  自然界の鳥類は必ず動物性のモノを食べています。 木の実・種などの
  植物性のモノだけしか食べないというのはほとんどいないでしょう。
  といった自然の摂理など持ち出すまでもなく、“昔のたまごはおいし
  かった”といわれる ムカシの鶏はミミズ・小虫といった動物性のモノ
  を自由についばんでいました。
  ということで、たかたま飼料設計では動物性蛋白、植物性蛋白をなるべ
  く同じように使うのが基本です。 前述のよーに一般的には、動物蛋白
  が高価になると動物蛋白を減らし、その分植物蛋白を増やすことで蛋白
  量は確保でき、飼料コストが低減出来ます。
  しかし、動物蛋白:魚粉をたかたま基準以下に減らすことは、たまご職
  人:たかたま としてはどーしても納得出来ないのです。
  おいしさ、たまごのチカラ(生命力)という点に於いて。

というわけで、BBSでも述べましたよーに、このところ来店されるお客さまの数も安定し、なんとかしのいでいますが『おいしさ・たまごのチカラ』にだわるたかたまとしては、昨今の飼料原料事情に鑑みて、たかたま品質維持 のため、早晩、価格の改定をせざるを得ず、断腸の思いながら、みなさまのご協力をお願いする次第です。

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